マーケティングオートメーションの基礎

マーケティングと営業活動の効率化のため

LINE公式アカウントのブロック率は7割超。求めているのは「情報拒否」ではなく「受け取る頻度と種類の選択肢」

企業のLINE公式アカウントを友だち登録した経験がある人のうち、ブロックした経験がある割合は77.2%にのぼるのだそうですね。

ソーシャルデータバンクが全国の男女500人を対象に実施した調査で明らかになった事実なのですが、ブロックした理由として最も多かったのは「メッセージの配信頻度が多い」(77.6%)で、過度な情報通知が主な要因となっているようですね。

広報としては頭が痛い・・・。

拡声器で通知

ただ、ユーザーは企業からの情報発信そのものを一律に拒絶しているわけではないようで、届くメッセージの種類や配信頻度を自分で選択できる仕組みがあれば、77.2%の人が「利用を続けたい」と回答しているのだとか。

また、具体的に受け取りたい情報は「クーポンや割引特典」(81.8%)が突出し、実用的なお得感を求める傾向が顕著となっているようですね。

一方で、情報への関与度は常に高いとは限らないようで、86.2%の人が「メッセージを開かずに既読にする」「未読のまま放置する」ことがあると回答していて、関心のないタイミングでの通知はほぼ読まれることはないようですよ。

今回の調査結果が示しているのは、単なる情報の遮断ではなく、「必要なときに必要な情報だけを受け取りたい」というユーザー側の距離感であり、一律の大量配信ではなく、配信内容や通知頻度をユーザー自身がコントロールできる設計が、ブロックを防ぐ鍵になると言えそう。

AIが商品を探す時代、写真より重要になる「正確な商品情報」

英小売大手John Lewisでは、AIエージェントを通じた商品検索が全体の2.5%となったのだそうで、前年の0.3%から比率が増えていることから、AI経由の商品検索への対応を強化しているのだとか。

AI商品検索

現時点の2.5%は、AIが商品検索の主流になったと呼べる規模ではありませんが、それでも前年との差は、ECサイトの検索窓や商品一覧とは異なる方法での商品検索の傾向がみて取れますよね

AI経由の商品検索が増えると、商品を探す場所に加え、商品情報のあり方も変わっていくでしょうし、AIが検索を仲介するなら、どの商品を候補に入れるかを判断するための情報も必要となり、ネット通販の商品ページは、人間の目を引く見せ方に加え、AIが条件を読み取り、商品同士を比較できるような作りが求められていくでしょう。

商品ページを巡回する買い方が変わる

従来のネット通販では、利用者自身がキーワードを入力し、商品一覧を眺め、気になったページを開き、写真や価格、説明文を確認しながら複数の商品を比較し、そのなかから購入するものを決めていました。

この流れでは、検索から比較までを人間がおこなっていましたが、AIエージェントを介すると、その手順は大きく変化し、「この条件に合う商品を探して」と希望をまとめて伝えれば、検索と候補選定の一部をAIに任せられ、利用者が多数の商品ページを一つずつ開く代わりに、絞り込まれた候補から選ぶ場面が増えていくでしょう。

そうなるとこれからの買い方では、最初に商品情報を読むのが人間だけとは限らず、購入の判断は人が行うとしても、その前にどの商品を比較対象に含めるかは、AIが読み取った条件に左右されていきます。

AIが比較できなければ候補に入りにくい

人間向けの商品ページでは、写真やキャッチコピーが関心を引く大きな役割を持っていて、色や形、使用時のショットは、画像を見る人へ直感的に伝えられるていたわけですが、こうした見せ方は、AI経由の検索が増えてもなくならないとはいえ、指定された条件に合う商品をAIが探すには、この人用の印象だけでは十分とは言えません。

希望するサイズなのか?求める素材が使われているのか?在庫があるのか?といった条件は、明確な情報がなければ照合しにくいうえ、配送条件や保証、用途、他製品との違いについても同じことが当てはまります。

AIが商品を比較する場合、こうした情報が正確に記載され、処理できる形になっていることへの価値は上がり、利用者の希望に合っていても、その条件が商品データに示されていなければ、AIは適合する候補としてピックアップしないでしょう。

販売側が何を、どこまで明確に説明しているかが、候補選定に関わってきます。

写真と商品データにはそれぞれ役割があり、人が商品に関心を持ち、最終的に判断するための見せ方と、AIが条件を照合するための正確な情報には、それぞれ異なる役割があります。

AIが検索に加わるほど、ECの商品ページは両方を備える必要が出てくることは間違いありません。

ECの最適化は人間向けとAI向けの二層になる

AI経由の商品検索が増える場合、販売側の工夫も画面上のデザインだけではなく、人間には読みやすく魅力が伝わり、かつAIには商品の条件が正確に伝わる情報設計が必要になってきます。

その対象として想定されるのが、構造化データや明確な仕様、在庫API、価格情報、レビュー要約などで、これらがAIによる推薦の条件として既に定着しているわけではないのですが、希望条件と商品を照合するための材料として、重要性が高まる可能性は大いに期待できるでしょう。

商品情報をAIが処理しやすい形に整えることが、推薦候補に入るための競争につながるとの見方も。

AIが検索と比較の一部を担うようになれば、販売側は商品情報を人間だけに伝えればいいというものではなく、生活者の商品選びも、多数のページを見比べる方法に加え、条件を伝え、AIが示した候補から選ぶ方法へ変わっていくことは簡単に予想することができます。

売上低迷を脱出!「マーケティング=経営」で会社を変える3つの戦略

「広告を出しても、思うように新規顧客が増えない」 「営業チームをいくら叩いても、売上が限界を迎えている」

中小企業の経営者として、このような行き詰まりを感じていませんか?

実は、売上が伸び悩む本当の原因は、広告の手法や営業のスキル不足ではありません。

「マーケティング」を単なる集客や宣伝のツールとして捉えてしまっていること自体にあります。

ビジネスの世界でよく耳にする「マーケティングとは経営である」という言葉、これは抽象的なスローガンではなく、中小企業が生き残るための極めて具体的な生存戦略なのです。

マーケティング会議

なぜ「マーケティングとは経営である」と言い切れるのか?

マーケティングとは単なる「売るためのテクニック」ではなく、「売れ続ける仕組みを作るための経営戦略そのもの」であり、広告・営業は「点」、経営マーケティングは「線」なのです。

多くの経営者が、マーケティングを「チラシ配り」や「SNS運用」、「ネット広告」と同じものだと考えていますが、これらはマーケティングという大きな仕組みの中の、ほんの一部の「点」に過ぎません。

経営におけるマーケティングとは、市場のリサーチから商品開発、価格設定、流通、そしてアフターフォローに至るまでのすべてのプロセスを一本の「線」で繋ぐ活動で、この全体設計を行うのは、現場の担当者ではなく、経営者以外にいません。

ビジネスの基本は「誰に」「何を」「どうやって」届けるかです。

  • 誰に(ターゲット層の選定)
  • 何を(提供する価値や商品の開発)
  • どうやって(販売チャネルや価格の設定)

これらはすべて、会社の資金配分や組織体制に直結する「経営判断」であり、マーケティングの意思決定=経営の意思決定そのものなのです。

売上が伸び悩む中小企業が陥る「部分最適」の罠

売上が止まる原因は、部分的な改善(部分最適)ばかりに目を奪われ、全体の連動(全体最適)が崩れていることにあります。

例えば、自社商品の強みが曖昧なまま、広告会社に言われるがまま月額30万円のネット広告を出したとします。

アクセスは一時的に増えるかもしれませんが、商品そのものに魅力がなければ、顧客は購入せずに離脱します。

これは「底に穴が空いたザル」に、一生懸命バケツで水を注いでいるようなもの。

また、「売れないのは営業の気合が足りないからだ」と、営業マンの訪問件数を増やさせるのも典型的な失敗パターンで、市場のニーズに合っていない商品を根性論で売ろうとすれば、社員は疲弊し、離職率は上がり、結果として顧客からの信頼も失うという悪循環に陥ります。

経営者が実践すべき「マーケティング視点」の3大戦略

では、経営者は具体的に何をすればいいのでしょうか。

結論は、次の3つの戦略を自らの手で再定義することです。

【誰に】自社が最も貢献できる「理想の顧客」を再定義する

「買ってくれる人なら誰でもいい」という姿勢は、結果として誰からも選ばれない原因になります。

自社の既存顧客の中で、「最も利益率が高く、最も喜んでくれた人」はどんな人かを分析してください。 ターゲットをその1人に絞り込むことで、メッセージが劇的に刺さるようになります。

【何を】競合が真似できない「独自の強み(USP)」を磨く

顧客が、競合他社ではなく「あなたの商品を選ぶ理由」を明確にしてください。

例えば、「他社より20%安い」という価格競争は、資本力のある大企業には勝てません。中小企業が戦うべきは「どこよりも短納期」「この業界の専門知識に特化している」といった、独自の狭い領域でのNO.1です。

【どうやって】顧客が自然と買いたくなる仕組み(導線)を作る

営業マンが頭を下げて売り込むのではなく、顧客のほうから「話を聞かせてほしい」とやってくる流れを作ります。

そのためには、まず自社のホームページや資料で「顧客の悩みを解決する情報」を発信し、信頼関係を構築した上で商談に進むという、無理のないステップ(導線)を設計することが重要です。

【事例】マーケティングを経営に組み込んでV字回復した中小企業

ある下町の金属加工会社(社員20名)の事例です。

この会社は、下請けの価格競争に巻き込まれ、売上が全盛期の半分まで落ち込み、最初は「営業マンを増員して新規開拓しよう」としましたが、成果は出ませんでした。

そこで社長は「マーケティング=経営」として舵を切り直しました。

  • 誰に:従来の「すべての製造業」から、「試作品を24時間以内に欲しい医療機器メーカー」へ変更。
  • 何を:大量生産ではなく、「超特急の多品種少量生産」という独自の強みに特化。
  • どうやって:営業回りを一切やめ、ホームページで「24時間以内見積もり・出荷」を前面にアピール。

結果として、下請け脱却に成功。

価格決定権を自社で握れるようになり、利益率は3倍に跳ね上がりました。

これは、社長が「経営戦略としてマーケティングを再定義した」からこそ得られた成果です。

「集客」の手前にある「経営戦略」から見直そう

売上を伸ばすために本当に必要なのは、新しい広告手法に飛びつくことでも、営業マンを叱咤激励することでもありません。

「自社は誰の、どんな悩みを、どうやって解決する会社なのか」という、マーケティングの根幹を経営戦略として固めることです。

ここが明確になれば、出すべき広告の内容も、営業が行くべき訪問先も、迷うことなく自動的に決まります。

小手先の集客テクニックに振り回されるのは、今日で終わりにしましょう。まずは自社の「誰に・何を・どうやって」を、経営者の視点でもう一度紙に書き出すことから始めてみてください。